電子契約導入時の社内ルール設定ポイントとは?

2022/01/18 2024/07/23

電子契約を導入すれば契約書を印刷、郵送する手間が減るため業務フローが大幅に改善します。
しかし、電子契約サービスによって業務フローが変わるということは会社もそれに合わせた変化を求められることを意味します。

電子契約ならではの問題や、具体的な導入フローを知らないままに導入すると却って社内が混乱してしまうでしょう。
こちらでは電子契約のメリットを最大化するためのルール決めについてご紹介します。

1.どの契約書類で電子契約を使用するか決める

新しいシステムを導入するときはスモールスタートが原則です。 もし、一気に全ての契約書を電子化してしまえば担当者が管理できない、セキュリティ面での問題が発生するなどの問題が起きます。 結局、「慣れているから紙の契約書を使い続ける」ことになるでしょう。 まずは、重要度の低い業務委託契約書、秘密保持契約書などから電子契約でスモールスタートし、徐々に運用していくのがオススメです。

電子契約サービスは契約書以外の書類でも使えます。このような書類管理を効率化したい時にもお勧めです。

  1. 誓約書
  2. 同意書
  3. 覚書
  4. 発注書

電子契約最大の特徴は電子署名ができる点にあります。以上の書類はどれも法的な証拠になります。

2.電子契約のアカウントを管理する担当者を決める

電子契約は紙の契約書と同じく厳重な管理が必要です。改ざんや削除をされないようにすること、逆に管理者が勝手に契約を進めてしまわないようにすることを考えたルール決めをしましょう。

導入方法を決める上で最も重要なことは管理者の決定です。電子契約サービスにアクセスできる人はそのアカウントにログインできる人だけですが、機密性保持のためにもできるだけ少なくしておくことをおすすめします。

一般的には以下の役職にある人が電子契約を管理することが望ましいです。

おすすめの管理者
  1. 社長
  2. 法務担当役員
  3. 法務担当者

電子契約サービスのアカウントはあくまで実際の契約手続きや契約書の管理をするために必要なものです。したがって契約の作成や取引にかかわった社員にまでアカウントを教える必要はありません。

アカウントを知っている人の間での管理権限は社内規定で決めましょう。

契約を実際に締結できるのは誰か、誰がどの契約書を見ることができるのか、本来あるべき状態で運用できるよう注意深く社内ルールを決めましょう。

3.電子契約での契約の業務フローを決める

一口に電子契約といっても発注書のように担当者レベルで完結する書類もあれば高額な売買契約書など社長の決裁が必要な書類もあります。

契約書によって業務フローを決めておくと電子契約導入後に困りません。複数人での承認が必要な契約書に関しては稟議機能がおすすめです。

稟議機能とは?

契約書を確認する担当者を設定し、設定した担当者全員が合意を行った場合のみ先方に契約書を送付できるシステムのことです。 この機能を有効活用すれば紙の契約書と同様に慎重なサービス運用が可能となります。

例えば売買契約の業務フローの決める場合、稟議機能が必要となるのは、やはり重要度の高い契約をする場合です。高額な売買契約などの場合がこれに当たるでしょう。

例えば法務部長と社長の承認が必要な場合はこのような業務フローが予想されます。

  1. 契約相手に電子契約を利用する旨説明
  2. 契約書の内容を先方とメール、電話、対面ですり合わせ
  3. 内容確定後、担当者が契約書をアップロードする
  4. 部長が管理画面で契約書確認し、承認
  5. 社長が管理画面で契約書確認し、承認
  6. 先方合意
  7. 契約締結

電子契約はクラウドサービスですから、部長と社長はどこでも契約書を確認できます。

4.契約書の保存方法を決める

電子契約が締結されると、契約書をアカウント内で保存できます。
しかし、古い企業やガバナンスが硬直している企業の場合は電子契約書が受け入れられず結局紙の契約書を使うことになるでしょう。

そこで、自社や取引先の状況に合わせてクラウドで保存していくのを主軸にするのか、書面と電子データを併用して管理するのかこのいずれかを決めなくてはいけません。

クラウドを主軸にする場合(電子データで保存)

クラウド管理をする場合は全ての契約書をデータ化することが可能です。
一部の契約書を紙媒体で作成した場合でもそのデータをスキャンすれば電子契約書と同じようにクラウドへ保存できます。

紙と併用して管理する場合

2022年の電子帳簿保存法の改正に伴い、電子データで受け取った契約書や領収書などの書類は電子データのまま保存することが義務化されました。電子契約書を紙に印刷して保存しても法的効力は一切なく、コストとスペースを浪費するだけなので、電子契約書は必ず電子データで保存しましょう。

紙の契約書を使う場合が多いとそれをスキャンするのも面倒で、どうしても紙のまま保存することになってしまいます。その場合は、紙の契約書と電子契約書を別の方法で管理することになります。

できることなら、やはり一括して書類のクラウド管理が望ましいです。クラウド管理の場合は書類を見つけやすく、何よりも場所をとりません。部屋一つを書類に使っている場合や書類管理のためだけにトランクルームを借りているような場合は、取引先に電子契約サービスの導入を求めたいところです。

まとめ

電子契約サービスは業務効率を高め、書類によって支配されていたスペースも解放してくれます。
しかし、電子契約書は社員が慣れるまでに時間がかかるほか、アクセス権限を広げすぎるとセキュリティ面で難が生じます。

電子契約サービスを安心かつ有効に使うため、ルールを定めましょう。社内規定の内容で悩んだときは迷わずサービス元のサポートを受けて下さい。

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