【弁護士監修】いまさら聞けない収入印紙とは?必要な理由や買い方・使い方など徹底解説

監修:朝倉由美(弁護士。弁護士法人One Asia所属)

高額な契約を行ったとき、契約書に収入印紙を貼った経験がある方も多いと思います。高額な備品を購入した場合、領収書に収入印紙が貼付されているのもよく見かけるでしょう。
ただ、どの契約書や領収書に収入印紙が必要で、収入印紙はどこで買うことができ、収入印紙を貼らないとどうなるのかといった細かいことは知らない人が多いかもしれません。

本記事では、税金の納付を示している大事な証書である収入印紙について、その種類や役割、買い方、契約書や領収書に必要な金額など、役立つ情報を網羅的に解説します。

  1. 【収入印紙の役割とは】印紙税と行政の各種手数料を支払うためにある
  2. 【収入印紙の種類】金額の単位一覧
  3. 収入印紙は契約書や領収書などに必要!金額や課税文書となる条件を解説
    1. 収入印紙が必要な契約書の種類と例外
      1. 1号文書に該当する契約書と印紙税の額(1万円未満は非課税)
      2. 2号文書に該当する契約書と印紙税の額(1万円未満は非課税)
      3. 7号文書に該当する契約書と印紙税の額(基本契約書)
      4. 12号文書に該当する契約書と印紙税の額(信託契約書)
      5. 13号文書(債務の保証に関する契約書)
      6. 14号文書(寄託に関する契約書)
      7. 15号文書(債権譲渡や債務に関する契約書)
    2. 領収書とレシートは5万円以上で収入印紙が必要!金額と例外も解説
    3. その他の収入印紙が必要な書類一覧
  4. 【収入印紙の買い方】購入できる場所一覧
  5. 収入印紙に関するよくある質問と回答
    1. 収入印紙を貼る場所は?
    2. 割印(消印)は必要?押し方は?
    3. 貼らない場合のペナルティは?
    4. 金額の間違いや不足はどうなる?
    5. 収入印紙はカードやキャッシュレスで買える?
    6. 間違えて購入した場合の対処法は?
    7. 収入印紙に消費税はかかる?
    8. 収入印紙の勘定科目は?
    9. 記載の契約金額が変更になった場合の対処法は?
  6. 【コスト削減】収入印紙を節約する3つの方法
    1. 【領収書】クレジットカード等のキャッシュレス決済を利用する
    2. 領収書を電子化する
    3. 【契約書】電子契約を利用する
  7. 【まとめ】収入印紙は忘れず間違えずに使用を!

【収入印紙の役割とは】印紙税と行政の各種手数料を支払うためにある

収入印紙とは、印紙税や登録免許税といった税金や手数料などを支払うために発行される、切手のような紙の証票のことです。

収入印紙が必要となるシーンは、主な課税文書として国が決めている契約書や受取書のほか、受取金額が5万円以上の領収書を発行する場合です。
また、国家試験を受験する際に必要な手数料やパスポート交付のための手数料の支払いといった、国や行政機関に対する各種手数料の支払いにも収入印紙を使用します。

【収入印紙の種類】金額の単位一覧

  1. 1円
  2. 2円
  3. 5円
  4. 10円
  5. 20円
  6. 30円
  7. 40円
  8. 50円
  9. 60円
  10. 80円
  11. 100円
  12. 120円
  13. 200円
  14. 300円
  15. 400円
  16. 500円
  17. 600円
  18. 1,000円
  19. 2,000円
  20. 3,000円
  21. 4,000円
  22. 5,000円
  23. 6,000円
  24. 8,000円
  25. 10,000円
  26. 20,000円
  27. 30,000円
  28. 40,000円
  29. 50,000円
  30. 60,000円
  31. 100,000円

収入印紙は上記の31種類が発行されています。1円単位で金額を指定して購入したい場合はこれらを組み合わせて購入し、使用することになります。

収入印紙は契約書や領収書などに必要!金額や課税文書となる条件を解説

収入印紙が必要な書類 契約書 領収書

収入印紙は契約書や受取書、領収書などに貼付する必要があります。
それぞれの文書に必要となる収入印紙の金額や課税文書となる条件が決められていますので、その内容について詳しく解説します。

収入印紙が必要な契約書の種類と例外

印紙税法では収入印紙が必要になる契約書として20種類が決められています。
契約書の種類によって「第1号文書」から「第20号文書」まで分類されていますが、以下で紹介する〇号文書に該当しない契約書は不課税になります。

特に1号文書に該当しない不動産売買契約や土地賃貸契約や、2号文書に該当しない1万円以下の請負契約などは不課税です。注意しましょう。

1号文書に該当する契約書と印紙税の額(1万円未満は非課税)

国税庁の区分 具体例
不動産、鉱業権、無体財産権(知的財産権)、船舶若しくは航空機又は営業の譲渡に関する契約書
  1. 不動産売買契約書
  2. 不動産交換契約書
  3. 不動産売渡契約書
  4. 著作権譲渡契約書
  5. 意匠権譲渡契約書
  6. 特許権譲渡契約書
地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書
  1. 土地賃貸借契約書
  2. 土地賃料変更契約書
消費貸借に関する契約書 金銭消費賃借契約書
運送に関する契約書(傭船契約書を含む)
  1. 運送契約書
  2. 傭船契約書
記載された契約金額 必要な収入印紙の金額
金額の記載なし 200円
10,000円未満 非課税
1,000,000円以下 200円
1,000,001円~2,000,000円 400円
2,000,001円~3,000,000円 1,000円
3,000,001円~5,000,000円 2,000円
5,000,001円~10,000,000円 10,000円
10,000,001円~50,000,000円 20,000円
50,000,001円~100,000,000円 60,000円
100,000,001円~500,000,000円 100,000円
500,000,001円~1,000,000,000円 200,000円
1,000,000,001円~5,000,000,000円 400,000円
5,000,000,001円~ 600,000円

1号文書に該当する契約書は、営業の権利や不動産、著作権や意匠権、特許といった知的財産の譲渡に関する契約書、土地や金銭の賃借契約書、および運送に関する契約書です。

これらの契約書は契約金額が1万円の場合は非課税となり、収入印紙を貼る必要がありません。逆に、1万円以上の場合は収入印紙が必要になります。
同じ売買契約であっても、不動産やその他1号文書に定められた品目以外の売買の契約書は1号文書に該当せず、不課税となりますのでご注意ください。

2号文書に該当する契約書と印紙税の額(1万円未満は非課税)

国税庁の区分 具体例
請負に関する契約書(請負契約書)
  1. 広告契約書
  2. 物品加工注文請書
  3. 工事請負契約書
  4. 工事注文請書
  5. 映画俳優専属契約書
記載された契約金額 必要な収入印紙の金額
金額の記載なし 200円
10,000円未満 非課税
1,000,000円以下 200円
1,000,001円~2,000,000円 400円
2,000,001円~3,000,000円 1,000円
3,000,001円~5,000,000円 2,000円
5,000,001円~10,000,000円 10,000円
10,000,001円~50,000,000円 20,000円
50,000,001円~100,000,000円 60,000円
100,000,001円~500,000,000円 100,000円
500,000,001円~1,000,000,000円 200,000円
1,000,000,001円~5,000,000,000円 400,000円
5,000,000,001円~ 600,000円

2号文書に該当する契約書は請負契約書のみです。こちらも1号文書同様、契約金額が1万円未満の場合は非課税となります。

いわゆる業務委託契約にはこの請負契約に該当するものが多いです
(※業務委託契約という契約は法的には存在せず、請負契約・委任契約・準委任契約の3つを業務委託契約と読んでいます)。

7号文書に該当する契約書と印紙税の額(基本契約書)

国税庁の区分 具体例
継続取引の基本となる契約書
※契約期間3ヶ月で更新の定めがあるもの
基本契約書
7号文書の印紙税額
4,000円(一律)

7号文書に該当する契約書は基本契約書のみです(※基本契約書とは、継続取引を行う際の取引の基本となる条件を定めた契約書を指します)。

継続取引と判断される基準は、契約期間が3か月以上でかつ、更新に関する定めを行っている契約書となっています。
逆に考えると、契約期間が3か月未満の契約書、および、更新の条件を定めていない契約書は継続取引に該当しないということです。

7号文書の印紙税額は一律4,000円で、金額や契約期間による差はありません。

12号文書に該当する契約書と印紙税の額(信託契約書)

国税庁の区分 具体例
信託行為に関する契約書
  1. 車両信託契約書
  2. 土地信託契約書
12号文書の印紙税額
200円(一律)

12号文書に該当する契約書は各種信託契約を締結する際に作成する信託契約書です。契約内容や金額にかかわらず、一律200円の印紙税が発生します。

13号文書(債務の保証に関する契約書)

国税庁の区分 具体例
債務の保証に関する契約書 連帯保証人引受承諾書
13号文書の印紙税額
200円(一律)

13号文書に該当する契約書は債務の保証に関する契約書で、連帯保証人引受承諾書などが該当します。

一方で、損害補償契約書や委託に基づく保証委託契約書は課税対象となりません。
また、債務の保証に関する契約書であっても、主な債務の契約書に併記される債務の保証に関する契約書であれば課税文書とはならず、印紙税は発生しません。加えて、身元保証ニ関スル法律に定められている身元保証に関する契約書に該当する契約書も非課税となります。

14号文書(寄託に関する契約書)

国税庁の区分 具体例
金銭又は有価証券の寄託に関する契約書 預り証
14号文書の印紙税額
200円(一律)

14号文書に該当するのは金銭や有価証券の寄託に関する契約書です(「寄贈」ではありません)。

「寄託」とは、当事者の一方が相手方に何らかの物(金銭や有価証券を含む)の保管を依頼する契約を指します。
課税文書となるのは金銭と有価証券の寄託に関する契約書のみで、物品の寄託は対象外となりますので注意が必要です。

この14号文書に該当する具体的な書類は、記載されている文言から金銭の寄託を受けることが明らかにわかる、金融機関が預金を受け入れた際に作成する預り証や取次票、勤務先預金明細書などが該当します。発生する印紙税は一律200円です。
基本的に金融機関に関連するものとなります。

15号文書(債権譲渡や債務に関する契約書)

国税庁の区分 具体例
債権譲渡又は債務引受けに関する契約書 債権譲渡契約書
記載された契約金額 必要な収入印紙の金額
金額の記載なし 200円
10,000円未満 非課税
10,000円以上 200円

15号文書に該当する契約書は、債権譲渡または債務引き受けに関する契約書です。具体的には債権譲渡契約書などが該当します。

印紙税額は契約金額が1万円の場合で200円、1万円未満だと非課税です。契約金額の記載がない場合は200円の印紙税が発生しますので注意しましょう。

領収書とレシートは5万円以上で収入印紙が必要!金額と例外も紹介

領収書 収入印紙 ルール
ポイント
  1. 受取金額が5万円以上の領収書は印紙税が発生(=収入印紙が必要)
  2. 金額の記載がない場合は200円の収入印紙を貼る必要がある
  3. 領収書を電子交付すれば印紙税は不要

5万円以上の物品購入に対して発行される領収書には印紙税が発生しますので、収入印紙の貼付が必要です。
5万円未満の領収書には収入印紙の必要はありませんが、金額の記載がない領収書には200円の収入印紙が必要になります。

領収書に必要な収入印紙の金額は領収書に記載された金額により変わってきますが、領収書を電子交付すれば印紙税は非課税となります。ネット通販などで購入した物品の領収書が電子交付されていれば、金額にかかわらず収入印紙は不要となるわけです。

気をつけたいのは、5万円以上の物品購入に対して領収書を発行せずレシートだけだったとしても収入印紙が必要になることです。仮に領収書とレシートを両方発行するような場合には、両方に同じ金額の収入印紙の貼付が必要になります。
ただし、クレジットカードを利用して代金を支払った場合、クレジットカード払いをしたことが明示されている領収書やレシートであれば、購入金額に関わらず収入印紙は不要です。

受取金額 収入印紙の金額
5万円未満 非課税(0円)
金額の記載なし 200円
5万円~100万円以下 200円
100万円超~200万円以下 400円
200万円超~300万円以下 600円
300万円超~500万円以下 1,000円
500万円超~1,000万円以下 2,000円
1,000万円超~2,000万円以下 4,000円
2,000万円超~3,000万円以下 6,000円
3,000万円超~5,000万円以下 10,000円
5,000万円超~1億円以下 20,000円
1億円超~2億円以下 40,000円
2億円超~3億円以下 60,000円
3億円超~5億円以下 100,000円
5億円超~10億円以下 150,000円
10億円超 200,000円

そのほかの収入印紙が必要な書類

契約書や受取書、領収書以外にも収入印紙を貼付する必要が生じる書類もあります。
代表的なのが、医師や看護師、薬剤師などといった国家試験の受験時です。受験手数料を振り込みなどで行うのではなく、収入印紙を貼付することで支払いを行います。

また、パスポートを申請して受け取る際に手数料が必要となりますが、その手数料は現金などで支払うのではなく収入印紙で納める形になります。簡単に言えば、個人が国に対して支払う手数料は収入印紙で納めるように決められているということです。

【収入印紙の買い方】購入できる場所一覧

買える場所 買い方
郵便局 平日9時~17時まで窓口で購入可能。全31種類の収入印紙が揃っている。
法務局 平日8時30分~17時15分まで、窓口や売店で購入可能。全31種類の収入印紙がそろっている。
コンビニ レジにて購入可能。主に200円~1000円の収入印紙を取り扱っている。
金券ショップ 在庫がある場合は購入可能で、通販での購入もOK。郵便局などで買うより安い場合がある。
町の商店 郵便マークを掲げているお店で、「収入印紙うりさばき所」という表示があれば購入可能。
役所 市役所やパスポート申請窓口などで販売している場合がある。ケースバイケースなので事前に確認が必要。

収入印紙を購入できる場所は、郵便局、法務局、コンビニエンスストア、金券ショップ、町の商店、役所の6箇所です。至るところにあり買いやすいのはコンビニですが、数多くの種類の収入印紙を取り揃えているのは郵便局と法務局になります。

ビジネス利用で高額の収入印紙が必要になる場合には、郵便局か法務局を利用するのがおすすめです。また、少しでも安く購入したい、出向いて購入する手間を省きたいという場合には、ネット通販でも購入が可能な金券ショップをおすすめします。
ただし、金券ショップは常に在庫を揃えているわけではないので、必要な金額の印紙が確実に入手できるかどうかわからない点に注意してください。

収入印紙に関するよくある質問と回答

ここまでの内容以外の、収入印紙に関するよくある疑問をご紹介します。

収入印紙を貼る場所は?

ポイント
  1. 法的な決まりはない
  2. 契約書は左上の余白、領収書は右下の余白に貼るのが慣例
契約書 消印 収入印紙

法律では収入印紙を貼る位置は定められていませんので、見やすいところに貼付すればいいと言えます。
ただし、契約書の場合には、左上の余白に貼付することが一般的です。収入印紙を貼付した後は、契約書に押印した印鑑で割り印(消印)を押します。

領収書の場合には、右下の余白に貼付することが一般的となっています。収入印紙を貼付した後は契約書と同じように印鑑で割り印を押します。

割印(消印)は必要?押し方は?

ポイント
  1. 割印(消印)は必須(無いと罰金)
  2. 電子契約や電子データの領収書では不要
  3. 収入印紙と書類それぞれに半分程度かかるように押印する
  4. 消印は認印やシャチハタでもよい
契約書 消印 収入印紙

契約書や領収書に収入印紙を貼る場合は消印が必要。認印やシャチハタでもOK。

契約書や受取書、領収書に収入印紙を貼付する場合、印紙税法第8条第2項により割印(消印)を押すことが必要だと定められています。
収入印紙に割印(消印)が押されていないと納税されたと認められず過怠税(かたいぜい)が課されてしまいますので、必ず割印を押すようにしましょう。

収入印紙を貼付する場所は、契約書なら左上の余白、領収書なら右下の余白です。貼った収入印紙と書類のそれぞれに半分程度かかるように印鑑を押印すれば割印となります。
割印に使用する印鑑は認印やシャチハタで問題なく、実印を使う必要はありませんのでご注意ください。

なお、電子契約で締結した契約書や電子データとして発行した領収書は収入印紙自体が不要ですので、割印(消印)も不要となります。

貼らなかった場合のペナルティは?

ポイント
  1. 通常の3倍の罰金(過怠税)
  2. 税務調査前に自主申告すれば通常の1.1倍の過怠税に減額

収入印紙を貼らなかった場合には過怠税(かたいぜい)と呼ばれる罰金に相当する税金が課されてしまいます。
過怠税は本来納付するべき収入印紙額の3倍と非常に高額です。

ただし、税務調査の前に収入印紙の貼付忘れを自主的に申告した場合、過怠税は本来納付するべき収入印紙額の1.1倍へと軽減されます。貼付忘れに気付いたときには、すぐに税務署へ申し出るようにしましょう。

金額の間違いや不足はどうなる?

ポイント
  1. 金額オーバーは税務署に問い合わせると還付される可能性あり
  2. 金額不足は通常の3倍の罰金(過怠税)
  3. 税務調査前に金額不足を自主申告すれば通常の1.1倍の過怠税に減額

貼付すべき収入印紙の金額を間違えていた場合、規定の金額よりも過大な金額の収入印紙を貼付していたのであれば税務署に問い合わせれば還付されることがあります。

一方で、規定の金額よりも不足している金額の収入印紙を貼付していた場合には、貼付し忘れていたときと同じように過怠税が課せられます。収入印紙の金額不足に気付いたときには、貼付忘れの場合と同様にすぐ税務署へ申し出るようにしましょう。

収入印紙はカードやキャッシュレスで買える?

収入印紙の購入は、切手などと同じように現金のみの決済となっています。ただし一部のコンビニエンスストアでは、自社が発行しているクレジットカードであれば、収入印紙を購入することができます。

2022年4月現在、ファミリーマートは「ファミマTカード」、セブンイレブンは「セブンカードプラス」、ミニストップは「イオンカード」による収入印紙の購入を受け付けています。

間違えて購入した場合の対処法は?

収入印紙 交換

収入印紙を間違えて購入したというときには、未使用分であれば1枚あたり5円の手数料を差し引かれた金額を別の収入印紙へと交換してもらうことができます。
ただし、交換できる場所は郵便局か税務署のみとなっています。

収入印紙に消費税はかかる?

郵便局や法務局、コンビニエンスストアなどで購入する収入印紙には消費税はかかりません。
例外として、金券ショップで購入した場合は消費税が発生します。金券ショップで購入する際は消費税分も考慮して節約になるかを考えるようにしましょう。

収入印紙の勘定科目は?

収入印紙を購入し文書に貼付したときには、勘定科目は租税公課となります。商業登記の登録免許税の支払いや不動産登記などにも収入印紙が使われますが、そこでも租税公課の勘定科目になります。

記載の契約金額が変更になった場合の対処法は?

ポイント
  1. 同一契約の記載金額変更は変更契約書を作成して収入印紙を貼ればOK
  2. 金額が増額された場合は変更契約書に差額分の収入印紙を貼る
  3. 減額の場合は変更契約書に200円の収入印紙を貼る(元の領収書に貼った減額分の印紙の還付は無い)
  4. 変更契約書に契約変更前の金額を記載しない場合、変更後の金額全額分の収入印紙が必要なので注意

同一の契約で契約内容が変更され記載金額が変更になった場合、契約の変更内容を記載した変更契約書を作成し、そこに収入印紙を貼ることで金額の変更に対応することができます(契約金額の変更の際は、変更前の金額と変更後の金額の両方の記載が必要です)。

変更前の契約金額が記載されている文書が作成されている変更契約書の場合、契約前の契約金額から増額したときは当該変更金額を記載金額として差額分の収入印紙が必要になります。差額分の収入印紙を変更契約書のほうに貼ってください(元の契約書に変更や印紙の貼り付けは必要ありません)。

逆に変更前の契約金額から減少したときには、変更契約書に記載金額はないものとされ、200円分の収入印紙が必要となります。後から契約金額を減額しても印紙税の削減にはつながらないので注意しましょう。

ちなみに、変更前の契約金額の記載が無く、契約金額の増減額が明らかでない変更契約書の場合は、変更前の金額との差額ではなく、記載金額全額分の収入印紙が必要です(例:1億円から2億円に増額し、増額後の2億円の記載のみの場合は2億円相当分の収入印紙が必要)。
この印紙税は、仮に契約金額の変更前の金額が記載されている契約書や文書が作成されていることが明らかな場合であっても、変更契約書に変更前の金額の記載が無ければ発生します。無駄なコストがかかってしまいますので、金額変更時に作成する変更契約書には変更前の契約金額を必ず記載するようにしてください。

【コスト削減】収入印紙を節約する3つの方法

1つ1つは少額でも、トータルで見ると結構なコストになることが多い収入印紙。そんな収入印紙への支出を削減する3つのテクニックをご紹介します。

1.【領収書】クレジットカード等のキャッシュレス決済を利用する

ポイント

キャッシュレス決済を使用したことが明示されている領収書は収入印紙不要。

クレジットカードやキャッシュレス決済をしたとき、領収書にクレジットカードの利用などが明示されていれば収入印紙は不要となります。
クレジットカードやQRコード決裁といったキャッシュレス決済の場合、その場で金銭を受け取っていないため、領収書と記載されていても収入印紙が不要になるわけです。

ただし、領収書にはっきりとクレジットカード利用などの記載がないと現金決済の領収書と変わらなくなります。このような場合、クレジットカードやキャッシュレス決済を使用していたとしても、5万円以上の受取金額があれば収入印紙が必要になりますのでご注意ください。

2.領収書を電子化する

ポイント
  1. 領収書を電子化すれば収入印紙が不要になる
  2. タブレットレジなどにあるメールやSMSで送る方法やネット通販などのWEB明細が該当する

領収書を電子交付した場合には、収入印紙を貼付する必要はありません。印紙税は紙で作成した書類へ課税される税であり、紙の現物の領収書がない電子交付の場合には課税文書を作成したとはみなされないからです。

よって、ネット通販などを利用した電子取引で発行された電子領収書や、タブレットレジで決済してメールやSMSで送付された領収書は、紙で発行されていないことから課税文書とはみなされず、収入印紙は発生しません。
領収書に貼る収入印紙を削減したい場合は、上記のような方法で領収書を電子化することで対応できますので検討してみてください。

3.【契約書】電子契約を利用する

ポイント

電子契約で締結した契約書には収入印紙を貼る必要が無い。

電子契約では契約書への収入印紙の貼付が不要とされています。これは、印紙税法第三条で「課税対象となる文書の作成者は、その作成した課税文書につき、印紙税を納める義務がある」と定められていることが理由です。

前述の印紙税法の規定では、紙など用紙での交付が課税文書の「作成」とみなされます。そのため、電子契約をして契約書を電子ファイルで作成し送信するような場合には課税文書を作成したとはみなされないわけです。

ただし、電子契約を交わしてから、その電子契約書を紙などに印刷して、それを契約書の本書とした場合には収入印紙貼付が必要になります。電子契約では電磁的記録を契約の本書とし、契約書のデータも電子データのまま保管しないと変わらず印紙税が発生しますのでご注意ください。

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【まとめ】収入印紙は忘れず間違えずに使用を!

紙で発行された契約書や受取書、領収書などには収入印紙を貼付する必要があります。
この収入印紙を貼付忘れた場合には、本来納付するべき収入印紙額の3倍のペナルティが課されますので注意しましょう。

しかし、正確に収入印紙を使用したとしても、高額な取引を行う場合や契約数が多い場合には収入印紙にかかる印紙税もばかになりません。
ところが、電子契約を導入すれば印紙税の負担をゼロにすることができます。

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