【知らないと危険】電子契約できない契約書とは?電子化可能な書類と例外を解説

監修:朝倉由美(弁護士。弁護士法人One Asia所属)

電子署名法・電子帳簿保存法などが整備され、現在は大半の契約書を電子契約できるようになりました。しかし一部の契約では、例外的に書面での作成・交付が義務付けられており、導入の際は注意が必要です。

電子契約できる書類

「そもそも、電子契約は法律的に問題ないのか?」このような疑問を持つ方は多いです。実際、ほとんどの契約において書面での契約書・印鑑などは不要であり、法律上は口約束ですら契約が成立します。

ただし、口約束で契約した場合は「契約内容を確認できない」「契約を締結した証拠が残らない」という問題があったため、書面での契約書を証拠としています。つまり、証拠を残せれば電子契約でも全く問題ありません。

現在は「電子署名法」、「e-文書法」、「電子帳簿保存法」といった法律が整備されたことで電子契約が証拠として法的に認められています。これにより基本的に全ての契約書を電子化できるようになりました。

電子契約に対応している契約書と電子化が可能な書類の例は以下の通りです。

電子契約できる契約書と書類の例
  1. 取引基本契約書
  2. 売買契約書
  3. 業務委託契約書
  4. 秘密保持契約書
  5. 請負契約書(但し、同意が必要(建設業法19条3項))
  6. 発注書・発注請書(ただし、同意が必要)
  7. 雇用契約書(労働条件通知書)(但し、労働者の希望によることが必要。(労働基準法15条1項、同施行規則5条4項))
  8. 賃貸借契約書
  9. 代理店契約書
  10. 保証契約書
  11. サービス利用契約書
  12. 誓約書
  13. 顧問契約書
  14. マンション管理等委託契約書(但し、同意が必要。(マンション管理適正化法 73 条))
  15. 金融商品取引契約書(但し、同意が必要。(投資信託及び投資法人に関する法律5 条))

など、基本的にすべて契約書や書類が電子契約が可能で、例外のほうが少なくなっています。

【例外】電子契約できない書類

契約の中には、法令によって書面で契約することを義務付けられている契約が存在します。このタイプの契約では、電子契約で十分な証拠を残せるとしても、契約を正式に成立させることはできません。

電子契約できない契約書、電子化が不可能な書類は以下の通りです。

電子契約できる契約書と書類
  1. 定期借地契約書(借地借家法22条、23条1項)
  2. 定期借家契約書(借地借家法38条1項)
  3. 宅建業者の媒介契約書(宅地建物取引業法34条の2)
  4. 不動産売買における重要事項証明書(宅地建物取引業法35条1項柱書)
  5. 宅地建物売買等契約締結時に交付する契約書 (宅地建物取引業法37条1項・2項)
  6. 任意後見契約書(任意後見契約に関する法律3条)
  7. 訪問販売等で交付する書面(特定商取引法4条)

不動産は電子契約全面解禁へ!近いうちに電子契約が可能になる書類

2021年5月12日にデジタル改革関連法が可決され、不動産関連の契約は2022年5月までに電子契約が全面解禁される見込みです。前章で電子契約ができない契約を紹介しましたが、「書面」での契約義務が撤廃され、一気にオンラインでの契約締結・契約書の交付が普及していくと考えられます。

【まとめ】不動産の契約書を中心に制約あり

ほとんど全ての契約書で電子契約は可能ですが、一部で書面での契約が必須の契約書があることをお伝えしました。検討の際は、自社で扱う契約書が電子契約できるのか確認が必要です。ただし、2021年5月12日に参議院本会議で可決成立したデジタル改革関連法のように、今後も電子契約できる契約書は増えていくと予測されます。
電子契約の導入を検討する際は最新の情報をチェックし、電子契約できる契約書・できない契約書を正確に把握したうえで導入を検討しましょう。

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