電子契約導入のメリット・デメリット12選。デメリットの解消方法も紹介

監修:朝倉由美(弁護士。弁護士法人One Asia所属)

コスト削減(経費削減)や業務の効率化に効果があることから利用する企業や個人事業主が急増している電子契約サービス。電子契約書はpdf書類などでアップロードした契約書に電子署名をして締結されるものです。契約書の作成、契約、保管が全てデータの形で行われます。ITの発達に伴い様々な手続きがペーパーレス化されているので契約書の電子化という流れも自然と言えますね。

しかし、電子契約には多くのメリットがある一方でデメリットや注意すべき点も存在しており、それぞれをきちんと把握した上で導入を検討する必要があります。この記事では電子契約サービスを導入する12のメリットとデメリットを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

電子契約のメリット

1.印紙税などの経費削減効果

契約にかかっていた諸々の費用を削減することが可能です。紙の契約には印紙税(収入印紙)や郵送費、契約書の作成や郵送を行う社員の人件費と様々な経費がかかっています。一回の契約にかかる費用は少額でも、年間を通してみるとその金額はかなりのものになることが多いです。

電子契約は印紙税や郵送費が不要で、契約書の送付や締結状況の確認などもオンライン上で素早く行えるため、契約に必要な経費を大幅に削減できます。

2.【事務作業が約55%削減】契約業務の大幅な効率化

電子契約では印刷や郵送関連の作業が不要で事務作業を50%以下に削減可能

上の表のように、電子契約は書面の契約と比べて事務作業の工数を約55%も削減できます。例えば書面の契約で必要だった「印刷」「製本」「収入印紙の貼付」「書類保管」などの事務作業は、電子契約であれば一切不要。印刷や郵送関連の作業を丸ごと効率化することが可能です。

このように、時間と手間を大幅に削減して事務作業以外の仕事に集中できるようになるのも電子契約のメリットと言えます。

3.書類保管・管理の効率アップ

電子契約では締結した書類を簡単に探すこと可能です。紙で契約書を作成されている方には「あの契約書どこに保管してたっけ?」とあちこち契約書を探し回ったり、多くの契約書が入ったファイルを1ページずつめくって契約書を取り出したりした経験のある方もおられると思いますが、電子契約では契約書をオンライン上で検索して簡単に確認することができます。このように、電子契約には契約書を探すのにかかっていた手間を省く効果もあります。

4.契約書の保管スペースが不要

電子契約では締結した書類をクラウド上で保管するので、書類の保管スペースが必要ありません。契約書の中には10年間保管しなければいけない書類もあり、保管場所の確保に苦労する企業が多いですが、電子契約ならオンラインで保管できるので保管スペースを削減できます。

なお、クラウドコントラクトでは契約書をPDFファイルでダウンロードする機能をご提供しており、パソコン内や印刷して紙媒体で保管することにも対応しておりますので、オンライン以外での保管をご希望の方もご利用いただけます。

5.セキュリティ対策・コンプライアンス強化の効果がある

意外に感じるかもしれませんが、電子契約を導入することで契約書の改ざんや捏造を防止することも可能です。

電子契約は特殊な暗号で情報を保護しており、本人が持つパスワードでしかアクセスができません。またデータを書き換えるなど、情報の変更(改ざん)を行うとシステムが検知して履歴を残す仕様になっているので、不正行為が行えません。よって、パスワードを適切に管理することで紙の契約書よりも安全に契約書を保管できます。

6.契約更新の確認漏れを防止できる

電子契約では締結した書類にアラートを設定することが可能で、設定した日時にメールが配信されて契約の有効期限をお知らせしてくれます。

100通・200通と大量の書類を保管していると起こりがちなことといえば、「いつの間にか契約が切れてしまった」「打ち切ろうと考えていたサービスが自動更新されていた」といった確認漏れによる失敗です。しかし、アラート機能を使えば前もってお知らせが入るので契約期間を非常に管理しやすくなります。

サービス提供側である場合は顧客の契約期間を正確に把握することで忘れずに契約更新を促すことが可能になるため、顧客の取りこぼしの防止策として活用できるというメリットもあります。

7.リモートワークへの対応が容易

電子契約はオンラインで完結する契約方法なので、リモートワークにも簡単に対応できます。これまでの紙の契約ではハンコのために出社する必要などがありましたが、電子契約ではハンコが必要ないので自宅でも簡単に契約業務を行うことができます。

電子契約のデメリットと注意点

1.中央集権型だとサイバー攻撃のリスクがある

電子契約はオンライン上で契約を行うので、サイバー攻撃を受けるリスクがあります。電子契約サービスは締結した書類をまとめて保管する中央集権型の設計になっている場合が多いため、万が一セキュリティが突破されたときに情報漏洩が避けられません。ただし、現在は各社でセキュリティ対策を行っておりサイバー攻撃の被害にあう危険性はかなり低くなっています。

 

2.電子契約できない書類もある

電子契約が禁じられている契約と契約書
  • 定期借地契約
  • 定期建物賃貸借契約
  • 宅地建物売買等の媒介契約書
  • 宅地建物売買等契約における重要事項説明時に交付する書面
  • マンション管理業務の委託契約書
  • 訪問販売等において交付する書面
  • 公正証書が必要な契約
  • 国際条約に基づいて行われる契約(国際海上物品運送法など)

書類によっては電子契約が認められておらず、書面での契約が義務付けられている場合があります。下記の契約は電子契約が不可能なので導入前に確認しておきましょう。上記のリストは電子契約が使用できない契約書の一覧ですが、ざっと目を通すと不動産関係の契約が多いことが分かります。特に不動産関係の方は自社で行う契約が電子化できるかを入念に確認しましょう。

3.取引先の協力が必要不可欠

当然ですが、契約は取引先あってのもの。自社の都合だけで電子契約に切り替えることはできません。このような事情から、取引先企業によっては電子契約に対して抵抗感を持つ可能性があることはデメリットであるといえます。

もしも相手方が電子契約に後ろ向きである場合は、事務作業の効率化といったメリットが相手方にもある点を説明し、加えて安全性に関しての不安を取り除く説明が必要です。また、どうしても電子契約が受け入れられない場合は、書面の契約書と併用して電子契約を利用する必要があります。

4.社内の業務フロー変更が必要になる

書面での契約とフローが違うので契約に関するルール作りや電子契約に関する社員の教育 などに手間がかかってしまします。もちろん長期的に見ればメリットの方が間違いなく大きいですが、契約フローの変更にかなり工数がかかってしまう企業にはハードルが高いかもしれません。

5.取引先への説明が必要になる

電子契約を利用するには、取引相手への説明も必要です。電子契約の締結は、PCやスマートフォンでメールの送受信とブラウザ(Internetexplorer、Google Chrome、Safariなど)を使ってインターネットを閲覧するといった基本的なパソコンスキルのみで十分に行えます。しかし、相手方のITリテラシーが著しく低い場合、操作方法などに関しての説明が必要な場合がありますので円滑に契約を取り交わせない可能性があります。

デメリットを解消するサービス選びのポイント

電子契約にはメリットだけでなく、少なからずデメリットもあることをご紹介しましたが、実はサービスによってはご紹介したデメリットが発生しにくいものもあります。ここではそれぞれのデメリットを解消するためのサービス選定ポイントをご紹介します。

サイバー攻撃対策のポイント

情報が一箇所に保管されているか、分散して保管されているかを確認しましょう。一箇所に情報が集まっていると、サイバー攻撃でセキュリティが突破されると全ての情報が漏洩してしまいますが、分散して情報を保護することで突破するセキュリティが増えるので安全性を高められます。具体的にはデータの分散化と暗号化が行えるブロックチェーン技術を利用した電子契約サービスが安全です。ブロックチェーン技術は情報を分散して保管でき、さらに特殊な暗号を利用して情報を保護しているため非常に安全性が高いです。

クラウドコントラクトは国内で最初にブロックチェーンを導入した電子契約サービスで、データを分散・暗号化して保管しております。

取引先から了承をもらうポイント

電子契約サービスを提供する会社が取引先企業への説明を代行してくれるかどうか確認しましょう。相手方の電子契約への抵抗感をなくすためには、セキュリティに関する不安や法律の面での心配を取り除くことが重要です。しかし専門的な質問にはなかなか答えにくいと思いますので、相手方への説明の代行か、電話サポートを用意している会社のサービスを導入しましょう。提供会社が直接説明することで電子契約に対する抵抗感の軽減に繋がります。

取引先への説明のポイント

操作方法がどれだけ分かりやすいかも大切なポイントです。電子契約サービスの中には一目見て感覚的に操作できるシンプルなサービスと、サービスと慣れるまでは説明書を読みながらでないと操作できない複雑なサービスがあります。取引先がITリテラシーの高い企業ばかりであれば気にする必要はありませんが、操作方法に関して説明する手間を省いたり、円滑に電子契約に移行したいのであれば使いやすさ・分かりやすさを重視しましょう。

電子契約の導入にあたって発生し得る問題点と対策

ここでは、電子契約の導入に失敗しないために、導入の際に発生し得る2つの問題点とその対策をご紹介します。もし自社で導入する際は、これらの問題点に悩まされないためにも、対策を事前に把握してスムーズに電子契約を導入しましょう。

費用対効果が判断できない時はお試し利用で確認を!

電子契約のコスパがわからないときはお試し利用がおすすめ!

「契約締結に経費がかなりかかっている」「事務作業に時間がかかり過ぎている」など問題を抱えており、明らかに導入メリットがある企業様は即刻導入して利用すべきと言えます。

しかし、印紙代などの出費が気にならない程度であったり、契約締結数が少なかったりする場合、導入の効果を十分得られるか判断が難しいと思います。
実際、コストの試算はざっくりとはできますが、「契約の流れがどのように変わるか」「使い勝手はどうか」といったポイントは導入するまで分かりません。また、「せっかく年間契約したのに、定着しなかった…」となると予算が無駄になってしまいます。

このように電子契約のメリットがきちんと得られるか微妙な場合は、各電子契約サービスが提供している無料トライアル(お試し利用)を利用してみましょう。また、無料トライアルの期間や制限された状態の機能だけで判断ができなかった場合は、手頃な値段のサービスを1ヶ月契約して様子を見るという方法もあります。

2週間程度利用してみると大体の使い勝手をつかむことができますので、効果が見えないことで導入すべきか迷っている場合は積極的に無料トライアルを活用していきましょう。

当サイト「クラウドコントラクト」でも無料トライアルを実施しておりますので、ご興味がある方はぜひご利用ください。

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電子契約への過渡期は操作性の良いサービス選びで最小限に!

電子契約を導入しても、すぐに全ての契約書を電子化するのは難しいです。取引先に操作方法を説明したうえでどの契約書から電子化するのかを協議し、段階的に電子契約に移行する、書面での契約と電子契約を併用する過渡期が続くことになります。
また、取引先から電子化への協力が得られないと、書面での契約から切り替えることができず、並行利用する期間が長引くことも考えられます。

この過渡期がどのくらい続くかはケースバイケースですが、その一因となるのが利用する電子契約サービスの操作性です。(これは、電子契約では自社と取引先の双方が電子契約サービスを操作することになるため)。

操作が簡単なサービスであるほど取引先への説明も簡単になり、導入と定着のスピードも上がります。また、操作しやすいサービスを選ぶことで取引先の抵抗感を抑えることもできます(電子契約を拒否する理由には、変化に対する面倒くさいという感情のほかに、自社で使えるかわからないという不安もあるため)。

以上の理由から、各電子契約サービスが実施している無料トライアル(お試し利用)を行って使いやすさを比較検討し、シンプルで操作が簡単なサービスを選ぶのが電子契約と書面による契約を並行利用する過渡期を最小限に抑えるポイントとなります。

【まとめ】電子契約は長い目で見るとメリットばかり!

電子契約のメリットとデメリットについてご紹介しましたが、長期的に見るとメリットの方が圧倒的に大きいです。もちろん導入にあたって取引先に同意を得る必要があったり、社員の教育にコストがかかったりするので導入のハードルはそれなりに高いですが一度軌道に乗ってしまえば電子契約のメリットを受け続けることができます。

多くの電子契約サービスが無料トライアルを実施していますので、少しでも興味があれば実際に電子契約サービスを使ってみてメリットを体感してみることをおすすめします。

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